フィージビリティスタディ

クラッター測定

大型大気レーダー環境調査4 クラッター測定
  • 国立極地研究所 佐藤 薫

大型大気レーダーでは大気からの微弱なエコーを受信するため、レーダーのサイドローブの地形などからの反射(クラッター)が観測の妨害となる。しかし、あらかじめその方向や強度がわかっていれば、これをさけるようにシステム設計に生かすことができる。44次隊では、平成14年度に開発したクラッター測定装置を用いて大型大気レーダー設置候補地である迷子沢にて2003年2月19日にクラッター測定を行った。測定には橋田元隊員の協力を得た。中心周波数は47MHz。10μ秒のパルスを用いて15度毎に24方向のクラッターを測定した。その結果、観測に支障をきたすようなクラッターは存在せず、地形的にレーダー設置に適した場所であることがわかった。